サービス改革担当者・CS推進担当者の学びの場

CS調査結果がよくないときの対策は?

谷口さん、こんにちは。また浮かない顔をしてますね。どうかしましたか?

松井さん~、聞いてくださいよ~。
CS調査の結果が出たんですけど、どうももうひとつなんですよね。

というと、スコアのことですか?

まあ、それはそうなんですけど、その結果を受けた上からの指示が「クレームになったケースの再発防止策を考えろ」だけで、なんだかなあって。

ああ、ありがちなパターンですね。

そうなんですよ。サービス改革といいつつ、そんな小手先のことばかりでいいんだろうかと。

偉い人は、どうしても「失点をなくす」ことを考えてしまうんでしょうね。
では、今日はそのお話をしましょう。

CSやサービスの向上に熱心な企業は増えています。

  • 年に数回、顧客満足度調査を実施し、お客様から頂いた声をサービス改善に活用する。
  • 現場の優秀事例を社内で共有したり、年に何度かのCS総会で表彰する。
  • ミステリーショッパーやミステリーコールを活用して、現場のサービスの実体をスコア化して評価する。
  • 小集団活動を通してサービスの改善提案を現場から募る

しかし実態として、「失点をなくす」ことに閉じた取り組みが多いように思います。

例えば社内の優秀事例として評価されているもののほとんどが、失点をなくした事例ではないでしょうか。

ミステリーショッパーなどで活用しているサービス現場のチェックリストのほとんどの項目が「失点していないことのチェック」になっていないでしょうか。

社内で活用しているマニュアルや、人材育成のための研修は、失点しないためのものばかりになっていないでしょうか。

もちろん、「失点をなくす」ための努力はとても大切です。クレームが頻発している状況では、失点をなくす努力なしにサービス事業の存続はないと言えます。ある意味で、CS向上の取り組みの第一歩は、失点をなくす努力から始まると言えます。

しかしお客様にしてみれば、いくら失点をなくす努力をしても、「そんなことは当たり前でしょ」と言いたくなってしまいます。失点しないサービスというだけで、お客様が我々を積極的に選んでくれる時代ではないのです。つまり、失点をなくす努力ばかりに専念していては成果が出ないのは当然なのです。

ではどうするべきか。「得点を増やす」という方向にCS向上活動のステージを上げるのです。言われてみれば当たり前に思うかもしれませんが、これがなかなかできていません。失点撲滅ばかりに気が取られていると、得点を増やす努力は「余計な仕事」、そんな努力をする社員は「モノ好き」として扱われていることすらあります。

また、「ありがとうを増やそう」「CSのスコアを上げよう」と小手先の目標設定で闇雲に取り組んでいて、得点を増やす努力が成果に結びつかなくて疲れ切っていることもあります。

事業成長に強力につながる得点の増やし方を心得る必要もあるのです。この点については、「得点を増やす」サービスに切り替えるなどの記事で詳しくご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

失点をなくすより、得点を増やす。そうですよね~。
そっちの方が、現場のやる気もでそうです。

そうなんです。
失点をなくすだけでなくて、得点を増やす対策を提案してみてはどうでしょう?

はい!やってみます!

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