サービス改革担当者・CS推進担当者の学びの場

サービス改革を阻む「6つの壁」ってなんですか?(1/2)

松井さん、こんにちは。「日本の優れたサービス」の続編「日本の優れたサービス2~6つの壁を乗り越える変革力~」の出版、おめでとうございます!

ありがとうございます!また新しいサービス改革の本を出版できてうれしいです!もちろん、第2回日本サービス大賞の受賞事例もたっぷりご紹介しています。

「日本の優れたサービス2」は副題が、「6つの壁を乗り越える変革力」となっていますが、なぜこのタイトルにされたんですか?

日本サービス大賞の受賞者の方々からお話を伺うと、ここに至るまでに苦難を乗り越えてきていることがよくわかります。どんな壁にぶつかり、どうやって乗り越えてきたのかのストーリーが、みなさんすばらしいんですよ。

みなさんが乗り越えてきた壁が6つあるということなんですね。

はい、そうです!サービス改革がうまくいくかどうかは、直面する6つの壁を乗り越えられるかどうかにかかっているんです。そのことをお伝えしたくて、タイトルにも出しました!

そうなんですね。では、そもそもその「6つの壁」が何なのかから、教えていただけますか?

 サービス改革やCS向上のステージアップにこれまで取り組んできて、よくぶつかる壁には6つの種類があることが分かりました。それは「建前の壁」、「顧客不在の壁」、「闇雲の壁」、「実行の壁」、「継続の壁」、「情熱の壁」です。これらの壁を乗り越える工夫を組み込まなければ、取り組みを推進することはできません。

建前の壁|なぜサービスの変革に取り組むのかピンとこない

「忙しい、人がいない、面倒くさい」サービス事業の変革に取り組むと、こんな声が聞こえてきます。「サービス」を接客やアフターサービス、コールセンター業務のことだと、狭く捉えている企業があります。更には、「サービスは本業とは別の仕事」というような意識が垣間見えることすらあります。

この意識では、「サービスの変革だ!」と言われたところで、ピンときません。様々な産業がサービス化している今の時代、自分たちの本業そのものをサービスだと捉えられるかどうかで、大きな差がつき始めています。

ヒント💡 建前の壁は、サービス事業シナリオを描いて乗り越える

顧客不在の壁|何をやっても顧客に響かない

「いいサービスは喜ばれるに決まっている」という思い込みでサービスを提供している企業がたくさんあります。「最新技術を導入できます!」「他社にはないメニューです!」と。

しかしその実態は、サービス提供者側の思いや都合を一方的に押し付けているだけで、顧客に響いていないことが少なくありません。これでは、いくら良かれと思って提供したことであっても、もはや「サービス」とはいえません。何をやっても顧客に響かないのは当然の結果といえます。

ヒント💡 顧客不在の壁は、事前期待の的を見定めて乗り越える

闇雲の壁|何から手をつけたらいいかわからない

いざサービス変革に取り組もうとしても、何から手をつけたらいいかわからず、いきなり壁にぶつかります。とにかく何か始めなければと、スローガンを掲げただけで現場に丸投げしてしまうこともしばしば。現場も熱心に取り組むのですが、やはり闇雲な取り組みでは活動が前進しません。

ヒント💡 闇雲の壁は、サービスプロセスをモデル化して乗り越える

「建前の壁」、「顧客不在の壁」、「闇雲の壁」、この3つの壁を乗り越えることで、事業成長を実現するサービス設計ができあがります。

まずは、お客さまの事前期待を中心に据えて、サービス設計をきちんとしましょうということなんですね。

その通りです!ただし、絵に描いた餅では意味がありません。 次回は、これをどうやって事業に定着させていくのかにも着眼して、6つの壁の残り3つを紹介しますね。

はい!あと3つは「実行の壁」、「継続の壁」、「情熱の壁」ですね。楽しみにしています!

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